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心に隠した”好き”で、キャンパスライフはできている。

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妄想

心に隠した”好き”も、キャンパスライフを作る重要な要素

学生の時って「好きな人と同じ班がいい!」とか、「好きな人と同じ授業がいい!」っていうように、なんでも好きな人の隣で時間を過ごしたいって思いませんでしたか?それって女の子も男の子も同じはず。そのために相手が何を選択するのか、なんとかして情報をゲットしようとしたり、遠くから観察したり……。大人になって会社で好きな人ができても、なかなかそんなことはできません。それはそれで大人には”社内での秘密の恋”とかあったりしますが、学生の時はそんな”好きな人と一緒に過ごす時間を確保するための行動”が、学生生活の一部を作っていると思うのです。

今回はその学生生活の舞台を大学にして、”心に隠した「好き」で、キャンパスライフはできている”というコンセプトの下、男の子と女の子の両目線から、妄想をしてみました。(今回出てくる女の子の名前は架空のものです。ぜひ自分の名前を当てはめて♡)

心に隠した”好き”で決まった、水曜1限の授業

「みなさん、おはようございます。それでは授業を始めます。今日もこれから配るプリントを元に授業を進めていくので、速やかに回すように。」

『あーぁ、また私の好きな人、遅刻じゃん。なんで朝弱いくせに1限取ったんだろう。次の時間はお互い別の授業だからすぐに移動だし、話せる時間この授業前しかないのに……。』

9:00になったと同時に始まったスーツを着たおじさん先生の声を聞き、私はため息をつきながら、予想していた通りメッセージの通知がきて明るくなったスマホの画面を見た。

『さっき起きてこれから家出る。わりーけどプリントもらっておいてくれない?』

毎週水曜日の1限の9:00過ぎに、このメッセージをもらうのは4回目くらいだろうか。さっきはいないことにがっかりしたけれど、友達とも日常的なこのやり取りが、想いを寄せている彼とはすごく特別なものに感じられる。まぁそう思っているのは私の方だけだけれど。

今期の授業が始まった時、去年必修の授業が一緒で、密かに好きだった彼を初回の授業で見つけた時は、嬉しさと驚きで一瞬思考が停止した。新しい学年になって必修のクラスが別れてしまったから、もう会えないと思って心の隅に追いやっていた”好き”という気持ちが、一気に心の全部を占めた。

私を見つけて手を挙げた彼と目が合い、手招きされた。目が少し悪い私は、こういう大きな教室だと前の方に座るけれど、彼の隣に座れるならどこだって構わないと、足取りを軽くして彼が座っている後ろの方へ行った。

「いやー、この授業誰も知り合いいないと思ったわ。お前と一緒でよかったよ!」
「私も一人で受けるつもりだったから、よかった!でも朝弱いんじゃなかったっけ?」
去年必修の授業が1限の時は、確か遅刻気味だったことを思い出した。

「それなんだよなー。でもしっかり者のお前がいるから、遅刻とか休んだりしても教えてもらえるから安心だわ。」
彼がさらっと言ったこのセリフが、嬉しくて仕方がない。私じゃなくても他に知り合いがいたら同じことを言っているはずだけれど、それでも嬉しい。好きな人から言われることって、なんでもない日常会話でも、一気に特別レベルになってしまう。そうではないって分かってはいるし、都合が良すぎるけれど”自分だけに向けられた言葉”って思ってしまうから。

だからこんな風にプリントを取っておくのを頼まれたり、遅れて来た彼に小声で進んだ分を解説したりするのだって、すごく特別に感じてしまう。

『いつもの後ろの席にいるよ。気をつけてー!』
メッセージの返信をして、これから来る彼に上手に説明するために、授業を集中して聞き始めた。

朝が苦手だとか、ほんとはこの距離が欲しいだとか。

『やべっ!また遅刻だ!とりあえずあいつにメッセージ送らなきゃ。』

今週も数分の遅刻確実が決定したばかりの水曜日がやって来た。朝が苦手な俺は、どう頑張っても1限はほぼ遅刻している。大学から家が近いから、なんとか正式に遅刻にカウントされる、25分以上は遅れないで教室に入ることができるが。

そんな俺が1限を取ったのには理由がある。それはサークル仲間で飲み会をしていて、新学期の履修の話になった時、去年授業が一緒で好きだった片思い中の彼女が、その授業を取るかもと共通の女友達から聞いたからだ。
「その授業面白そうだけど、1限だからやめたー。水曜の1限なんて辛すぎる。でも、ももかは取るって言ってたけど。」

俺と彼女は授業の前後とかは話はしたけれど、サークルも違うし、わざわざ「今度の授業何取る?」ってだけ連絡し合うほどの仲ではない。そんなの急にしたら不自然だ。そんな俺に取って、彼女が取る授業が思いがけず分かったのは、日頃の行いがいいからだろうか。まぁ、ただ運がよかっただけだろうけど。

朝が弱いけれど、彼女が本当に来るかどうかを知るために、初回の授業は早く学校に行った。遅刻はしない真面目な彼女は、ちゃんと10分前に教室に入って来た。その途端春休みがあったので2ヶ月ぶりに見る彼女以外、何も見えなくなった。と同時に彼女に向けて手を振った。入ってくれば必ず目に入るであろう、入り口から一直線の後ろの方の席に座っていたので、彼女は気づいてくれた。

その後の会話で「お前がいてくれてよかった」なんてことを言ったけれど、彼女に取ってはきっと何でもない会話だし、心にとめることなんてなかっただろう。スパッと告白できない自分に腹が立つが、とりあえず半年は、週一回は彼女に会えるポジションをゲットした。我ながら子供じみたこの行動に笑ってしまうが。

15分ほどして、彼が教室に入って来た。いつものように、ちょっとだけ申し訳なさそうに背を縮めながら、私の隣の席まで早足できた。小声で「おはよう。」と挨拶を交わし、プリントを見せながら進んだ分の説明をする。先生に注意されないように小声でしゃべっているので、普通の会話より顔が近い。好きな人がこんなにも近くにいるというこの状況に、いつも緊張と幸せが同時に襲って来る。

チャリを飛ばして学校へ向かい、教室に入った。おじさん先生に軽く睨まれながら、とりあえず申し訳なさそうにしながら進んで、挨拶をしながら彼女の隣に座った。プリントを渡され、ちょっとだけ進んだ分の内容を、小声で教えてくれている。いつも申し訳ないなと思いながらも、顔が近いこの時は、正直彼女の話してくれていることは頭に入ってきていない。
『これ、キスできる距離だな。』
彼女の真面目な話中にこんなことを考えている俺は最低かもしれないが、男だったら分かってくれるだろう。好きな子に対してそう思うのは、自然なことだ。実際にそんなことができるほどの度胸はないので、こう思うくらいは許してほしい。

彼へのプチ講義が終わって、その後の授業の内容は、毎回なんとなくしか聞いていない。というか、聞けない。隣にいる彼の存在へ意識を奪われているから。メモをしたり、プリントをめくったり、ペットボトルを飲んだりする一つひとつの行動を、横目で盗み見る。

彼には今彼女はいなさそうだけれど、私には告白する勇気がない。今は週一回の、この時間を嚙みしめようと決めている。今告白して振られてでもしてしまったら、この誰にも邪魔されない幸せな時間が、無くなってしまうから。

そんなことを考えていて集中できなかった授業が、今日は10分前に終わった。何か話をしようと、荷物を片付けながら話題を探す。
「そろそろ先生に、遅刻する生徒だって顔覚えられちゃうんじゃない?」
「だよなー。でも朝起きられる気しねー。」
「それじゃなんで1限とったの?。」
「あー……。」
彼の荷物を整理する手と、言葉が止まる。何か気に触ることでも言ったのだろうかと、不安になった。

「それじゃなんで1限とったの?。」
彼女に痛いところを突かれた。
「あー……。」
授業に興味があったからと適当にでも答えればいいものの、彼女に会いたいという目的が大きすぎて、とっさに返答できなかった。なので俺は、意を決した。
「ももかと一緒にいたいから。」

”好き”という気持ちが支配する行動

誰だって好きな人と一緒の時間が、多ければ多いほどいいに決まっていますよね!学生時代を振り返ってみれば、こんな風に必死で好きな人と同じ何かをしようと、学校の中でもがいていた人も多いはず。私だってそうです。好きなら告白してしまえばいいものの、できずにとってしまう数々の行動。でもそれはそれで楽しいのも事実。そうやって少しずつ近づいていく時間、私はすごく好きです。

かなこ

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ファッション誌もマンガも、モード系もかわいい系も、和食もスイーツもなんでも好きなレインボーガール。バイブルは”ゴシップ・ガール"。“女の子の心にトキメキを届...

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